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2章

また最初から読み直しているのですが…
スピナーズエンドのスー先生はやっぱり格好いい。
ベラの指摘をうまくすり抜けているな〜。
要点を言わずに『あのお方はすべてご存じだ』『あの方はお怒りだ』とだけ
通してるよ!
「計画」の内容も、スー先生自ら口に出しているシーンはありません。
6巻って3巻と同じでヴォルデモート本人が全然出て来ないんですよね。
記憶の中の姿を見たり話題の中で触れたりはするものの、今回実際に
ヴォルデモートが何か言っているシーンってなかった気がします。
だから、スー先生がスピナーズエンドで偉そうにピーターをこき使ったり
ベラを見下したりしていても、それが本当にヴォルデモートの意思あっての
ものなのかどうかがわからないのです。
そのあたりがスー先生の立ち位置を曖昧にしているなあ。
もどかしい…

ドラコ

今作はとにかくドラコが痛ましかったです。
6巻のあとドラコはどうなっちゃうんでしょうか。
今はスー先生と一緒ですよね?
どうかどうか悪いふうに変わってしまいませんように。
ダンブルドアを前に杖を降ろしたときのままでいてくれますように。
だってドラコは誰も憎んでないんですよ。
ただ追い詰められてるだけです。
自分を殺すと、家族を殺すと、苛まれていただけです。
捨て身になっていただけです。
ドラコがダンブルドアを殺せなかったのはそのせいです。
人殺しに踏み切れないことは弱さではありません。

あれだけハリーに勝ちがたっていたクィディッチをほうり出して、
授業も試験も監督生の座も放ったらかして、彼こそこの言葉を抱いて
いたのではないでしょうか。
『僕は利用されたくない』と。

さて、破れぬ誓いについてですが…
「自分の子供を守ってくれ」と言われ、スネイプはドラコを守ります。
自分を庇護してきたダンブルドアを殺して、憎まれながら嫌われながら、
憶病者と罵られながら。
この筋書きをどこかで見たことがあります。
ジェームズ・リリーの子供であるハリーとスネイプの関係です。
(直接この夫妻から言われたのかどうかはわかりませんが)
「ハリーを守ってくれ」と言われ、スネイプはハリーを守ります。
自分を庇護してきた闇の陣営をふりほどいて、裏切り者と罵られながら、
恥知らずと罵られながら。
スネイプ先生がダンブルドアを殺したのはドラコの代わりですよね。
ドラコがヴォルデモートに殺されないように自分が手を汚したのです。
形や陣営は違えど、スネイプ先生のこういう面が見られたことは
嬉しいことでした。
スネイプ先生が命をかけた(破れぬ誓いを結ぶことによって)のは
ドラコのためなのでした。
じゃあハリーはどうなるのだという話です。
ああああ早く続きが読みたい。
納得いかない話だったら捏造するぞ。(やっぱりするんじゃん)

読後一番の感想

全部読み終わりました。
上巻終盤くらいから実質一気読みしました。

ひどいよーーーー!!!!
ひどいよ、ひどいよ、ひどいよひどすぎるよ。
どうしてスー先生がダンブルドアを殺してしまうんですか?
なんでスー先生じゃなきゃいけないんですか?
スー先生はどうしてダンブルドアの懇願を無視したんですか?
それほど厭わしい存在だったんですか?
ああああああ…………
ダンブルドアがもう一言も喋らないなんて信じられません。
意味深な発言をすることも、ハリーを悩ますことも、「そこにいる」ことも
これから二度と見られないなんて、信じられません。
スー先生がハリーの味方じゃないなんて、本気でハリーをヴォルデモートの手にかけさせようと考えてたなんて、考えたくもない結末でした。
(ついでに言えばルー先生がトンクスとくっついちゃったことも…)
ううううううう。

でも、物語としては、4からこれまでの中では一番面白かったです。
文章が整っていて読みやすかったし、今まで提示された色んな伏線がようやく明るみに出たスッキリ感もあるし、何より最後のハリーの決然とした静けさ、後戻りできない決意の描写がとても好きです。
何を経てそこに到ったかを事細かに描写されていて、ローリングさんはこれを描きたくてシリーズを続けてきたんだなと思いました。

あああああでもでも………
初めて本気でスー先生を憎らしく思いましたよ。
そしてスー先生にそんな行動を取らせるヴォルデモートを本気で嫌な奴だと思いました。
しばらくダメージ大でいそうです。
だって私はスー先生ファンですから。



こういうときはルスネ小説を読むにかぎります。
毛皮いじり系のほのぼのしたのを。(悪い逃避癖ですね)
もふもふ。癒される。
癒されるけどこんなシーンは原作ではもうないんだなあ(泣)
って、「もう」どころか最初からありえないんでしたっけ…
原作と二次創作の関係がうまくつかめなくなっています。
読み手の願望の具現化が二次創作なら、せめてその中でくらいは幸せになったっていいですよね?
でも原作を否定していたのでは、何を愛しての二次創作なのかわからない!
ただの捏造だそれじゃあ!
(ってよく考えてみれば私がやってきたのはただそれだけなのでした)
ああ混乱している。うううう。
早く7巻読んですっきりしたい。でも終わって欲しくないというジレンマ。

2章のスー先生

スー先生が格好いいよーー!!!
嬉しいです嬉しい嬉しいよー!
ローリングさんによる本家本元のスネイプ先生の流暢な喋り!
ハリー相手のように激する事なく、シリウス相手のように顔を歪める事なく
冷静にソファにかけてベラに対してスパッと返答するスー先生!
読んでてすんんごく気持ちいいです。
同人スー先生と原作スー先生が重なった感じで嬉しいよーー(大げさ)

語っている内容は限りなく怖いことですが…
最後まで読まないことには何とも言えないです。
でも、確かにスー先生の言うことも納得できるんですよね。
私は「スー先生は1巻のときのようにハリーをしぶしぶ守ってやっている」
という思い込みを前提にスー先生像をとらえてましたが、
この弁明のように、例のあの人のスパイとしてダンブルドアを騙して
ホグワーツで教鞭をとっていたなんて、考えてみれば確かに
そんなことがあってもよさそうですよね。
ハリーは5年間スー先生に守られていたのではなく、
スー先生の手中にハリーが5年もあった、という捉え方から
物事を考えるのもおもしろいです。
普通の(スー先生萌えじゃない)人は、このスー先生のびっくり発言を
読んでどう思ったのかなあ。
「やっぱりね~」と思ったのかな。
私はびっくりしましたよ。そして、これこそがヴォルデモートを欺くための
演技ならどんなにいいかなーと思っています。
スー先生に『闇の帝王の言葉は法律ですぞ』だなんて言ってほしくない。
この人は裏切り慣れてる人だと思うので、こんな忠誠心溢れる言葉を
(いまさら)声に出して言ってほしくないです。
そしてやっぱりいい人だと思っていたいです!

しかしスー先生は腹心役がめちゃくちゃ似合いますね。
使役されるだけのデスイーターのイメージでしたが、こんなふうにトップと
近しいところにいるスー先生もかっくいいなあ。
スー先生の過激な吐露にびっくりしながらも、でも嬉しくてしょうがない
自分がいます。
スー先生が登場して嬉しい。大好きだなあ。

っていうかカルカロフとうとう死んでしまったのですね(泣)
死ぬ前にもういっぺんくらい動いて喋ってるところを見たかった!
でもスー先生から彼について語る言葉を聞けただけで幸せです。

大臣

ファッジもえ〜。なぜだろう。
ナンバーワンから引きずり下ろされた人だからでしょうか。
勇敢にも微笑んでみせようとするファッジもえ〜。
あ〜嬉しい。ファッジ好きなんですよ。
『HarryPotter』の主人公はハリーで、ハリーは魔法族だから、
自然と魔法界内のできごとばかりが描写されますが、
ちゃんと外にも世界があるのですね〜。
ファッジの行動や言動が(ダンブルドアを通した)ハリー視点じゃない
ところから描かれたのが嬉しいな〜。
ハリー視点ってフィルター入ってますもんね。
他の人のフィルターを通した色んな人物像をもっと読みたい描きたいです。

それにしても何で急にマグル界の描写が出てきたのでしょう。
もももしかしてこれからマグル界も巻き込んだ大騒動に発展していくのだ
という前フリなんでしょうか…
こわい!